逮捕された姉

25話 カンカン踊り



 姉は精密検査室と書かれた扉の前に連れてこられた。
 ここに来るのは初めてではない。過去に何度も来ているし何をされるかも把握している。
 それだけに足が震えた。今からされること女として屈辱でしか無かったからだ。
「4番、入れ」
 篠原は元後輩の女子を番号で言った。
 全てはここのルール通りの扱いだと言うのに姉は頼に血が上るのを感じつつ篠原を見返した。
 学生時代の時から先輩と後輩の上下関係があったとは言え、ここまでの差はなかった。
 なぜこんなやつの言うことを聞かなくてはならないのか。理不尽な思いに押しつぶされそうになりながらも黙って検査室に入る。
(え?)
 検査室に入ると姉は目を見開いた。室内には刑務官の中では最も親しみやすい喜美の姿があったからだ。
 喜美は姉と目を合わせることなく近づいたと思うと無言のまま手錠と腰縄を外した。
 いつもの明るさがまるで無い機械的な動きだった。
 
「さてカンカン踊りをやってもらおうか」
 姉は手首を擦りながら篠原の戯言を黙って聞き流し、チラリと喜美刑務官の方を見る。
 カンカン踊りをやれと言うならやるが、出来れば彼女に指示してほしかった。
 なぜならカンカン踊りはやる刑務官によってやり方が微妙に違っていたからだ。
 喜美の場合は衣服はそのままで手を水平に伸ばして口の中と見せる
 あとは3回ほどジャンプし下着の中を見せて終わりと簡易的なものだった。

 男である篠原がいることを考えても通常のカンカン踊りはやりたくない。
 そんな必死の願いが通じたのか喜美刑務官の口が開く

「篠原刑務官。陰部の検査を行うのでしたらカンカン踊りは必要ないのではないでしょうか」
 陰部という聞きたくない単語に姉はビクリとするがそれでもよく言ってくれたと喜んだ。
 カンカン踊りは恥ずかしいよりも精神的な屈辱感が強い。
 やらずにこしたことはなかった。

「駄目だ。さっき言っただろ。今は手を抜いていい状況じゃない」
 しかし篠原はそれを受け入れない。状況とはなんのことなのか。彼女には予想もつかない。
「わかりました」
 喜美があっさり引いた。やはりおかしいが何度考えてもやはり答えには辿り着かなかった、

「まずは全裸になっていつものだ。手を伸ばして足は大きく開きながら小刻みにジャンプだ。何度もやってきただろ。早くやれ」
 篠原が椅子に座る。顔をにやけており後輩のストリップを楽しむモードに入っている。
 あんなポーズをこの男の前でやるのかと思うと姉は目眩を覚えたがやらないわけにはいかない。
 せめてもの抵抗と思い、後ろを向こうとするが、すかさず指示が飛ぶ。
「おっと正面を向いて脱ぐように。隠し持ったナイフを持ち出させると困るからな」

『そんなことやるはずがないじゃない!!』
 と、言いたいのを必死に堪えながらも姉はシャツを脱ぎ白い肌着を左右の腕から抜く。
 大学生らしい張りがある乳房と真っ白い肌が遮られることなく赤の他人の目に晒された。

(今日はこれで何度目だっけ……)
 むき出しになった乳首を見て姉はごくごく自然な疑問を思う
 彼女も18歳を超えた成人。社会が綺麗事では動かないのはわかっているし、時には不利益も我慢しなくてはいけないのも理解していた。
 だかしかし、今日は早朝から杉浦刑務官に全裸検査をされて、昼は警察署で新人相手に全裸検査をやられて、そして今は男の前で全裸検査。 
 逆恨みをするなという方が無理だった。

「お前の裸を初めて見たのはここに送られてから数日後だったからもう1ヶ月以上前か。あの時に比べるとウエストの線は少し細くなったけど胸はあまり変わっていないな。乳首の色も綺麗だし肌も荒れていない。よくうんこをしているだけのことはある。あんな丸見えのところで普段通りの排便が出来るのだからお前って結構神経が図太い女だったんだな」

 下着を下ろそうとした瞬間を狙ったのように体のことを言われて姉の動きが止まる。
 何を考えているのか。これでは本当にストリップ劇場にいる観客と変わらない。
 思わず睨みつけるが。

「おっと、誤解するなよ。これはセクハラとかじゃなくて俺たち刑務官は囚人の体を見て健康状態をチェックする義務があるんだ。体つきの変化から自傷行為の有無。生理の周期に便の硬さまで。全ては異常を見つけるために行っているだけだからな」

 姉がちらりと見ると喜美がコクリと頷く。どうやら嘘はないだようだが便まで調べられていたことに少なからずショックを受けた。
 確かにトイレにも監視カメラの目があり、水も自由には流せない。
 毎回刑務官が流しに来ていたのでおかしいとは思っていたが、それすらチェック項目だったとは。

「まぁそれでも4番は模範囚と同じ扱いだから十分恵まれているんだよな。危険人物扱いになるとトイレの紙すら自分で使うことが禁止されるからさ」

「それって」
 ここの闇の一部を聞かされて姉は血の気が引くのを感じた。
 自分で紙が使えない。それはつまり尻を拭くのも刑務官の手でやらされることを意味していたからだ。
 数時間ごとに排尿で濡れているあそこを見せて拭いてもらう。そんな生活になればとてもたえられない。
 自分には関係ない話と必死に否定しながらも、そこまで警戒される凶悪犯とはどんな人物なんだろうかの興味も生まれた。
 それだけ恐れられて人としての最低限守るべきものすら踏みつけないといけない人物……
 一瞬頭の中に愛の顔が浮かんだが急いで振り払った。

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「なにをしている。早くやれ!!」
 篠原に急かされた姉はヤケクソとばかりに下着を下ろし、手を水平に伸びした。
 この時点で既に乳房も薄い陰毛も丸見えのみっともない姿だったが、これだけでは終わらない 

 姉は口をだらしなく開け、がに股で右、左と左右と細かくジャンプをした。
 なるべく動かず右左に跳ぶのがルールだと徹底的に仕込まれていた。だからこの動作も慣れてはいたが、屈辱感は何度やっても変わらない

 特別豊かとは言えない平凡な大きさの乳房が上下に激しく動き、左右に柔らかく揺れる
 丸い乳房が体の動きにあわせてバウンドすると姉の表情が歪む。
 このカンカン踊りの残酷なところは、精神的な恥ずかしさと肉体的なダメージが両方に来るところだった。
 乳房の動き一つ一つに熱い視線が注がれているのを感じる。
(い、いい加減にしてよ)
 篠原のにやけきった顔を見た姉は心の中で悪態をついた。
 どう考えても仕事のため仕方がなくやっている目つきじゃない。完全に楽しんでいる目だった。

 ペタンペタンペタン 
 裸足のため皮膚を叩くようなの音が部屋に響く。
 情けない。なんでこんな目に合わなくてはならないのか。
 人としてのプライドは捨ててないつもりだったが、その自信がステップを踏むごとに崩れかけるのを感じる。
 異性の前でやる全裸カンカン踊りはガラス棒に次ぐぐらいの辛い時間だった。


「もういいぞ」
 醜態を見てようやく満足したのか許しが出た。ヘトヘトになった姉は思わず全裸のまま座り込む
 大した運動量ではないが、体力がごっそりと持って行かれた感じがした。
「大丈夫?」
 喜美刑務官がさっとバスタオルを体に掛けてくれた
 姉は一言お礼を言ってから急いで胸元や下半身を隠しながら篠原刑務官を睨む。

「次はあっちだ」
 そんな喜美の気遣いをぶち壊すように篠原はズカズカと近寄り、与えられたバスタオルをとりあげて部屋の角を指差す。
 指先には医務室にあるものとは少し違う内診台と呼ばれる検査台があった。
 大抵この手の診察台にはカーテンがついているおり診察を受けている間は相手の顔を見えない配慮がなされているがこの内診台にはもちろんそんなもんはなかった。

 姉は立ち上がり全裸のまま台の前にいく。そして立ち尽くした。
 内診台に乗るさいには左右に伸びている足台に足を乗せなくてはならない。
 しかしその足台の開きがあまりに大きかった。いつもは軽く足を開くぐらいの位置にセットしてあるのに今はVの字。いや130ぐらいの角度が付けられている感じすらした。

 こんなの無理と言おうとしたら篠原が先に言った。
「おまえ。学生の時に180度開脚出来ると自慢していただろ。足を開いてくれたほうがやりやすいからこれでやってくれよ」

 つまらんことを覚えていると姉は舌打ちをした。
 たしかに当時は出来た。そして今も出来る。ストレッチの許可を貰って刑務官の前でやって見せたこともある。
 だが、下着も履かずにそんな格好をすればどうなるのか。

『女の子なんだから足を開いたら駄目』
 ふと姉は亡くなった祖母の言葉を思い出した
 そうだった。あの言葉がキッカケになってスカートを履くようになり弟の前で着替えたりしなくなった。
 それが今では足をいつでも平気で開くことを要求される。
 なんて理不尽なのか。

 姉は躊躇いながらも内診台に座り、又を大きく開いて乗せた。
 すると「キャっ」と甲高い声がした。それは同性ですら見ていられないほどの酷いものが晒された証

「動くなよ」
 そう言って篠原は足台の高さを上げて、姉の又の間に入った。
 この内診台には足首を縛るテープが備わっていた。
 記憶する限りそれは毎回使われていたが今回はなぜか縛っていなかった。
 つまり足を閉じようと思えばいつでも出来る状態だった。

 姉は篠原の策を悟った。ここでもし足を閉じれば反抗の意思ありと見なすつもりなんだのと。
 
(それならこっちにも考えがあるわよ)
 目を閉じた。相手が規則をタテにするならこちらと同じことをすればいい。
 もし検査を遺脱する行為をされれば大声を出して訴えてやる。
 杉浦刑務官は胡散臭いが、神崎刑務官は良くも悪くも真面目だ。
 検査に手を抜いたりはしてくれないが、不正を見逃す性格でもない。
 喜美刑務官も証人になってくれれば1発でこの不埒な元先輩を排除できる。

 篠原の視線が開いた割れ目にそそられると姉の顔がボっと赤くなった。
 ここまで足を開くと女の中も丸見えだった。お尻の穴は力を入れて閉じようとしているので辛うじて閉じられているが、それも心もとない状態だった
 
 篠原の人差し指がそんな無防備な割れ目に入る。
 ピンク色の壁をかき分け奥へ侵入した。姉は歯を噛み締めて抵抗しようと思ったら突然、中で指が折り曲げられる。
 柔らかくふくらんだ部分に指が接触すると身体ががくがくと反応した。
(ひっ!!………こ、こいつ……)
 姉はショックを受けた。自分の指すら知らないGスポットを的確に狙われたからだ。
 性器検査をやられる時は触られる部分なので決して違法行為ではないが、あまりに正確に探られたことに動揺を隠しきれない。
 男の指でやられた嫌悪感もあるが、それ以上にこいつが女の構造を知り尽くしていることに驚きを覚えた。

 異物がないことを確認するためか前後左右に数回動く。偶然か行為かわからないがクリトリスを指で弾かれた後にようやく引き抜かれる。指はキラキラと濡れていた。
 篠原はニヤニヤしながらテッシュを取り、割れ目からにじみ出た愛液を拭く。
 ふきふき。ふきふき。
 嫌いな男に触られて反応する体も憎いが、それ以上にあそこを丁寧に拭かれる屈辱感に姉は目眩すらした


「最後に肛門を調べて終わりだ」
 いつものガラス棒検査と思いきや、篠原は手に何も持っていない。ただ肛門をじっと見ていた。
 これだけ足を広げられていても彼女の肛門は固くすぼまっていた。
 1ヶ月以上収監され、ガラス棒の味を知り尽くした穴とはとても思えない。

「なるほど。神崎刑務官が懸念するわけだ。確かにこれは検査をあまりしていない穴だな」
 篠原は甘い検査をしていた喜美を一度睨んでから作業を始めた。
 肛門を開き、セピア色した菊紋の中を露出させる
 
 ビニール手袋に覆われた指が肛門に触れると姉の視界が突然真っ暗になった。
 よく狙いをつけていたのか、何かの液体に濡らした指は何の抵抗もなく姉の肛門の中央を正確に貫き根本まで入った。
(かっ、…は)
 指による触検。ガラス棒検査ほど太くもなく深くもないが直腸の中をグニグニと直接指で探られた。
 差し込まれた指が後ろの襞をこすると猛烈な嫌悪感と吐き気が襲う。
 お尻の穴を調べられる。それがどれだけ残酷なことなのかはガラス棒検査で十分わかっているつもりだった。
 だが指による触検はガラス棒検査とは違うまた独特的な感覚だった、
 ガラス棒ような暴力的なものではない。病院でも行われる検査にも関わらず姉の体と心は強く拒否した

 篠原の指が少し引き抜かれる。地獄のような時間がようやく終わったと思ったら指は抜かれることなく肛門の口を広げるように一周した。
 何度も何度も時計回りに指が動く。肛門のシワが伸ばされ、姉の裸体には鳥肌が立つ。
「ああっ、や、止めて、恥ずかしい。気持ち悪い……」
 自然と涙が目尻から流れ落ちた。様々な屈辱に耐えてきたがやはり肛門をいじられるのだけは耐えられない
 肛門拡張のような動きに姉の心はあっさりとギブアップした

「まぁこんなもんか」
 そんな取り乱した姿に満足したのか。それとも検査の範囲を超えかかったのか。
 どちらにしても篠原は笑みを浮かべながら検査を終えた。
 だが、姉は何も反応できない。処置が終わったと言うのに今でも足を大きく開いている。
 なにもかもが丸見えの状態で呆然としていた。
  
 喜美刑務官が近寄るとようやく姉は足を閉じた
 やられたことはいつもとさほど変わらない。器具を使われなっただけマシだったかも知れない。
 しかし精神的ダメージはこれ以上無いものだった。
 姉は肛門に残る違和感に耐えながらも下着を履き肌着に腕を通す。

「まったく。こんなことで泣いていたら刑務所ではやっていけないぞ。もう有罪は決まったようなものなんだから今のうちに女囚としての心構えを持たないとな」 
 冤罪なのになぜ女囚にならなくてはいけないんだと思いつつも女囚らしさとはなんなんだろうかの疑問が姉の頭の中をよぎった。
 模範囚とは真面目にやる人。または刑務官に手間を掛けさせない人。
 そんな認識だったが篠原の反応を見るともっと違うものを要求される世界のように思えた。
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