朝9時
姉は訓練のため身体検査室に来ていた。
刑務所の仕来りを覚えさせる訓練と聞いているが、冤罪の姉にとってはもちろんただの屈辱の時間でしかない。
「4番」
神崎刑務官自ら指導するようだ。
姉は大きな声で「……はい!!」と返事をした。
最初のうちは声が出せずに何度も怒られたが、今は刑務官が求める声を即座に出すことが出来る。
だが、彼女はあえてワンテンポ遅れて返事をした。
これは自分は4番なんて呼ばれる筋合いはないの意思表示。
神崎刑務官はそんな4番の姿を見て、バン!!と机の上を手で叩き「脱衣!」と言った。
「…ハイ!」
今度は演技ではなく普通に返事が遅れた。
ここに来てから1ヶ月以上は経つが未だに人前に裸になることには慣れなかった。
いや、逮捕時の緊張感が薄らぐにつれて余計に嫌になっている
脱衣と言われれば10秒以内に下着を下ろして裸になるように言われているが何度やってもタイムにばらつきが生まれる。
今回も下着に手を掛けた段階で時間は過ぎているし、パンツを下ろすのも躊躇いがあった。
姉は全裸体で決められた直立不動をポーズを取る
気温も高くないのに額から1筋の汗が流れ、これ以上ない緊張感が体を支配した。
「顔を上げる!背筋を伸ばす!!」
いくら毎日やっていても恥ずかしさによる体位の崩れは防ぐことが出来ない。
知らず知らずのうちに体が縮こまる。すかさず神崎の怒鳴り声が響く
神崎は刑務官としてのプロ意識が高い人物だった。
この訓練も決して嫌がらせでやっているわけではないのがわかる。
刑務所に行っても困らないようにと真剣にやってくれているのだ。
だが、それは彼女から見るとただの余計なお世話。
そもそも刑務所に行くということは裁判に負けるということでもあり、考えたくもない最悪の未来でしかなかった。
神崎刑務官は姉が脱いだ野暮ったいパンツを手にとる。
脱衣はただ脱げばいいってわけでもない。脱いだ服の置き方もチェックされる。
特にパンツは厳しく、必ず一番上に置き、汚れた股間部分が見えるように裏返しておかなくてはならない。
下着を調べられる屈辱に姉は唇を噛み締める。
文句の一つも言いたいがここで文句や不満を表せばどうなるかは火を見るよりも明らかだった。
これもまた全裸検査と同じ刑務官に逆らう気持ちがないかのテストに過ぎないからだ。
「床に書かれた手形と足型に手と足を置け」
姉はゴクリと生唾を飲み込む。
火のポーズと呼ばれるこのホーズは過去に何度もやったことがある。
これは数ある検査でもトップクラスに辛く残酷な体位だった。
まず足の開き方が大きすぎる。ここまで足を開くとバランスが取れなくなる。
「膝を曲げるな」
そして少しでも誤魔化そうとするとすぐ指摘が来る。
結局、姉に出来ることは刑務官の命じられた通りに女の股ぐらの全てを曝け出すことだけだった
手足を伸ばしたままの四つん這いポーズをしながら次の命令を待つか神崎はなかなか言わない。
ただ背後に周り、晒された姉の全てをジッと見つめる
「恥ずかしいか?」
「はい……」
姉は素直に本音を言った。
意地を張るのは簡単だったが今はそれを言うべきではないと思ったからだ
「あっ」
その返事が不満だったのかはわからない。
神崎刑務官は無言のまま人差し指を姉の性器の中へと入れる。
体が震えて肌がみるみるうちに赤く染まる。
彼女はせめてもの抵抗とばかりに動かせる範囲で必死に股をすぼめようとするがもちろんそんなことでは指の侵入は止まらない。
「今日の選択は2つある。一つはこのまま訓練を続けて刑務所行きに備えること。もう一つは面会に行くこと」
性器検査中でありながら重要な質問を言ってきた。
姉は大事なところを探られる感触に顔を歪ませながら聞き返す。
「め、面会? あっ……いやっ……」」
神崎の指先が艶やかなクリトリスに触れると姉の両腕が崩れ落ちた。
頭が下がり更に尻が上に向くが、それでも神崎は性器検査と質問を続ける
「そうだ。弟の面会予定が入っている。もちろん受けるかどうかは4番の判断次第。面会に行くなら特訓は一時中断する」
「あっ……」
答えを言う前に思わず声が出た。指が乱暴に引き抜かれるとゾクッと寒気が体をかけめぐった。
明らかに普段よりも念入りに性器を調べられた。
尿口を触られクリトリスの皮まで剥かれた。意図しない愛液が太ももに流れ落ちた。
頭の中の思考が性と屈辱でグジャグジャになりながらも姉は言う。
「め、面会に行きます」
そう言い切ると姉は膝を付き床に顔を付ける。そして自らの両手で臀部を開き肛門を差し出した。
これは彼女が最も忌み嫌うガラス棒検査の体位。それを自分の意志で行った
濡れてきらきらと光るピンク色の性器と淡色の肛門がむき出しになる。
それを見た神崎は「わかった」と言ってガラス棒を手に取り、怯えるように小さく萎んだ肛門へと入れた。
「うっ……」
異物を入れられる感触に吐き気がし、姉の目からは1筋の涙が流れた。
いくら弟に会うためとは言え、ガラス棒検査を希望した自分の判断を呪った。
このぐらい平気。もう何度もやられているから我慢できる。
そんな甘い考えはガラス棒の先端が肛門に沈んだ瞬間に綺麗に吹き飛び、歯がガチガチと鳴った。
「4番の選択は正しい。どのみち訓練を続けていればこれはやられていた。それなら弟にあったほうが良いだろう」
普段は怖い神崎刑務官が何処か優しい声を出した。
「…あっ」
だからといって、ガラス棒検査を甘くしようなんて考えはないようだ。
いつもと同じように数ミリも狂わず姉の肛門の奥を探り、穴を拡張していく。
いったいどれだけの人物の肛門を貫けばここまで正確に出来るようになるのか。
神崎にかかれば一度もやられていない初心な肛門すら痛みを感じさせずその口を開かせるだろう。
そして後に残るのは緩められた肛門筋と圧倒的な屈辱感のみ
「面会は午後1時からだ。終わったら数日間ほど保護室に入って特訓の続きを受けてもらうことになる。いいな」
ガラス棒を引き抜いた神崎刑務官は淡々とこれからの予定を語った。
質問する気力も完全に削られた姉は全裸のまま土下座をし検査と面会許可のお礼をした。