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程なくして新田主将がやってきた。
ダンボールの周りに集まりダベっていた部員たちは素早くその場を離れて整列をした。
列の中に女子が三人混ざっていること以外は普段とまったく変わらない。
まさに柔道部の日常の光景がそこにはあった。
「全員揃っているか」
「欠席者1名。あとは全員揃っています!!」
「よろしい。練習始め」
それぞれが相手を見つけて練習を始めた。
大輔も相手を探すため辺りを見渡していると新田部長が手巻きをしている。
なにか用事があるようだ。
「なんでしようか」
「こいつをお前に任せる。しっかり鍛えてやれ」
新田はどこか含みを持った顔をしつつ隣にいる人物を指差した。
そこには背が小さく愛くるしい表情をしている神奈がいた。
「えー、この人とですかー。わたしっ同じ女子がいいなー」
神奈は思いっきり媚びた目線を見せて新田主将に再考を迫る。
回りくどい言い方をしているが、大輔とやるなんて絶対に嫌と言わんばかりだった
大輔自身もこんな生意気な女子を指導できる自信はない。
両者ともに勘弁してくださいのオーラを出すが新田主将は動じない。
「大輔、お前には期待している。だからこそ任すんだ。言ってる意味がわかるな」
「しかし……」
新田は真剣な眼差しで語ったが大輔には不安しかなかった。
一年リーダーとして同学年のまとめ役はやっているが、指導なんてしたことはない。
ましてや神奈のような女子をどうすればいいのかなんて全くわからなかった。
「なら手本を見せてやる。しっかり見て勉強をしておけ」
新田はそう言うと隅でストレッチをしていた良美の元へ行く。
何やら話をしたと思ったら、二人は道場の中央に移動した。
どうやら二人で練習をするようだが、良美の顔はどこか不安げに見えた。
それは普段の気の強さからは考えられない姿であり大輔は首を傾げる。
5分経過
あまりに一方的だった。
まるで子供のように良美は床へと叩きつけられていた。
そのたびに柔道着はみだれ、やや小さめな乳房の全体が露出するが彼女はさっと隠し「もう一本お願いします」と言って立ち向かう。だが、やはり相手にならない。
(いくらなんでもここまでの差はないはずだよな。まるで素人とやっているようだ)
不思議に思った大輔は良美の動きをじっと見る。
そして納得した。新田主将の手が道着をつかむと、ほんの僅かだが良美の動作が鈍っているのだ。
掴まれて胸が露出しかかるのを本能的に避けているのは間違いなかった。
ただでさえ実力差があるのだ。これでは相手になるはずがない。
いくら出迎えの儀式で乳房を毎日見せていても、女性の本能はそう簡単に消えないことを感じさせた
再び畳に叩きつけられた良美を見て新田がため息をつく。
女子相手の難しさを感じているのは彼も同じのようだ。
そしてめんどくさいなと言わんばかりの顔をしながら「脱衣、尻」と言った。
全裸になり尻叩きのポーズを取れ。
昨日先輩たちに意味を教えられた良美だが、もちろんすぐに動けない。
今日は周りに毎日顔を合わせるような男子同級生もいるのだ。そんなこと出来るはずがない
戸惑いながら立ち尽くしているとビンタが飛ぶ。
「早くやれ!!あと返事は大声だー」
「ハ、ハイ!!」
唇を噛み締めて覚悟を決めた良美は大声で返事をし道着の上下を脱ぐ。
少し間を見せながらもシマシマ柄のパンツをぐっと下ろした。
ざわっと一瞬ざわめく。
部活中の全裸尻叩きなんて珍しくもないが相手が女子となればやはり反応は違う。
特に一年にとっては同学年の女子が目の前でパンツを下ろしたのだ。
その衝撃は相当なものだった。
斜め右から見ている大輔の目にも彼女の女がはっきりと見えた。
大きな体の予想に反して良美のあそこの毛は薄く、淡い桃の色を感じさせる割れ目だった。
昨日の放課後に続いての全裸晒しに良美は苦虫を噛み締めたような顔をする。
それでもお尻を捧げるため振り向こうとしたその瞬間、新田が言った
「やり直し」
全裸のまま意味がわからないとキョトンとする良美の右頬に再びビンタが飛ぶ。
凄い形相で睨む新田に対しての恐怖がかけめぐったのか彼女は急いでパンツを履き道着を戻し、再び道着脱ぎ、パンツを下ろした
だが新田はOKを出さない。今度は両頬をビンタし言った
「まだ躊躇いがある。やり直し」
どうやらパンツを下ろす時に一瞬の間があるのが気に入らないようだ。
良美は何度も何度も同じ動作を繰り返し、下着を下ろす瞬間を見せ続けた。
その間に大輔と視線が合うが彼女は恥ずかしそうにさっと目を外す。
他の一年男子が「良美のあそこ見ちゃった。可愛い」と揶揄いの言葉をかけても反論一つせず同じ動作を繰り返した。
「しっかりとあそこを見せろ。視線は前だ。そんな貧相な胸を隠してどうする。突き出せ。足を広げ方が足りん。やり直せ」
『……変態』
「何か言ったか」
「いえ、何でもありません。やり直します!!」
結局、何度やってもOKは出なかった。
それもそのはず。見れば一休みをかこつけた男子たちが集まっている。
四方八方から見られながら裸になるのだから躊躇わずやれるはずがない。
気がつけば裸どころか道着を脱ぎ、乳房を見せることすら震えて出来なくなっていた。
「全く仕方がないな。手本を見せてやる。おい金月。こっちこい」
呆れ返った新田が少し離れたところから見ていた金月に言う。
彼女が掛け声とともに、そばへとやってくる。
声はハッキリしているが、その表情にはあからさまに硬かった。
何をやらされるか、すでにわかりきっている顔だった。
「脱衣、尻」
「はい」
新田が予想通りの指示を出すと金月は躊躇いもなく全裸になり四つん這いのポーズを取る。
頬は赤く体も震えている。表情を見ても嫌悪感丸出しであったが、脱ぐ動作に引っかかりはなく、脱衣は最後までスムーズに行われた。
下着を下ろし、艶やかで縮れのない綺麗な逆三角の形を作っている陰毛が丸見えになっても動じない。
四つん這いになり、新田から女の大事なところが丸見えになっても同様。
どんなに心が恥ずかしいと拒否をしても体は動く。数々の大舞台のプレッシャーを克服してきた金月の精神力の高さが伺えた。
「わかったか。これが金月とお前の差だ」
新田は向けられた金月のすべすべした大きなお尻をなでながら語る。
それを見ていた良美は真っ青な顔で言葉もない様子だった。
尊敬する先輩が綺麗に割れた秘唇すらさらけ出されている姿を直接みせられてショックを受けているようだ。
「まぁこれだけのことが出来る金月も甘いところはまだまだあるんだけどな」
新田はそう言って金月の剥き出しの右尻に平手打ちを御見舞する。
さほど力が入っていないようなパンとした軽い打撃音だったが。
「あん」
生尻を叩かれた瞬間、感情を押し殺していた金月の口から色っぽい声が漏れる。
自分が出したと思えない高い音域の声に金月の顔がこの日一番の赤さに染まった。
そんな様子を新田はふっと鼻で笑い「もういいぞ」と言って開放した。
終わっても金月はすぐに離れるわけには行かない。
3年生女子最強も今の立場は他の女子同様に1年の新人なのだ。
彼女は同学年の新田に対して直立不動をし、見事なプロポーションの裸体をしっかりと見せてから頭を下げた。
そしてようやく道着を着直す。
肌の露出がなくなり、普段と変わらない気品とプライドの塊のような雰囲気に戻った金月は狼狽する良美の耳そばでなにやら囁いて、この場を離れていく。
言われたことの意味がわかったのか良美ははっと目覚めたような顔をする。
急いで金月の姿を探すが彼女はすでに道場の隅まで移動していた。
「で、どうするよ。やるのか。それともこのまま退部するのか? 俺はどちらでも構わんぞ」
新田がそう言うと良美はこれまでで一番の真剣な眼差しで、
「いいえ。やります。やらせてください!!」
と、はっきりと答えた。
道着を脱ぎ出す。鍛えられた肩、小さめだが形の良い胸、シマシマのパンツと次々露出していくが動作は止まらない。
これまでの関門だった下着もスムーズに下ろし、体の向きを変えた。
足を広げて手を床につける。そして新田の顔に向かって無防備なお尻とあそこを掲げた。
(あいつ……)
大輔は良美の覚悟に感心しながらも晒された尻をまじまじと見ていた。
昨日一昨日と気合い入れをされた尻の腫れはまだ残っていた。
打身の跡もいくつかあり男子に比べると女子の尻の回復の遅さを感じさせた。
「ふむ」
そんな見物人の視線も気にせず新田は手を伸ばし尻の感触を調べていた。
柔らかそうに指が沈んだのが見えた。男子の尻は叩いているうちに鍛えられていくが女子はそう簡単な話ではないようだ。
続けて指が谷間を作っている秘部に迫ると良美の尻がわずかに動く。
触られるのが嫌で手から逃げようとしているのは明らかだった
「動くなよ」
新田は自分の言葉を守るかどうか見るために彼女のボリュームある尻の両タブを摑みぐっと広げて肛門を露出させる。
あえて女の秘部や肛門の穴には触れなかった。あくまで見られた時どう反応するが知りたかったようだが。
「あっ」
そんな思惑も知らずに良美は反射的にお尻に力を入れて閉じようとした。
まるで息をしているかのように茶色っぽい肛門がパクパクと動いた。
肛門の動きを見て全てを察した新田は軽くため息をつく。
「強くなる素質はある。根性もなかなかだ。だが1から鍛え直す必要もあるな」
男の右手が上がる。肛門の穴一つ晒すのも躊躇う甘い心を躾けるかのように尻を叩き出す。
腫れと打ち身の青あざが残る臀部は餅のような柔らかさを見せながら再び赤みを増していく。
「あっ、あ、」
良美は目を泳がせながら連日の全裸尻叩きに耐えていた。
こんなことをして柔道が強くなるのか。そもそもなんの意味があるのか。
男子柔道部の伝統に不信感を積もらせながらも良美は尻を突き出し、新田から与えられた命令をしっかりと守っていた。
尻叩きの回数が10を超えたあたりになると他の部員たちは自分たちの練習へと戻っていた。
全裸のまま悔しそうに顔を歪ませながら尻を叩かれる一年女子の姿は男子として良い娯楽であったが、それをずっと見ているほど不真面目な部員はいない。
貴重な練習時間を無駄に出来ないとばかりに再び真剣な眼差しに戻っていった。
(なるほど。こうやるのか)
大輔は新田の手腕に関心をしていた。
あの気が強い良美が自ら下着を下ろし生尻叩きを受け入れたことは彼にとっても驚きだった。
昨日のような上級生だけならとかもく今日は良美と同学年やクラスメイトすら側にいるのにだ。
そんな中ですらパンツを下ろすように誘導したのはまさに新田の指導力。
(良美は新田主将に任せておけば大丈夫だ。問題は……)
良美が男子部員のように羞恥心を克服するにはまだ時間がかかりそうだが、新田主将ならいずれ仕上げてくれるだろう。
それより今の問題は隣にいる神奈だった。
大輔は先輩に神奈の育成を任せられた。それはすなわち自分に対してのテストでもあるのだ。
そう。これは将来この部を任せられる人材であるかどうかのテスト。
「とりあえず脱衣と尻ぐらいはしておくか……っていない?」
1年女子の神奈に気合い入れをやるのは過酷のように思えたが、1年男子も入部初日にやられている。
同じ1年女子の良美も昨日やった。となれば、やはり神奈にもやったほうがいい。
そう思った大輔は側で見ていた神奈に脱衣命令を出そうとする。
だがそこには誰もいなかった。
あたりを探すと神奈は2年生のグループの前で楽しそうに話をしていた。
「先輩すごーい。こんなことやっても平気なんて。私なんて出迎えをやったただけでもうクタクタ」
「ははは。可愛いやつだな。神奈も出迎え立派だったぞ。一年とは思えない」
「ねぇねぇ。今日はもう休んでいいかな」
「うーん。それはどうかな。お前は大輔のものだし2年が口を挟むのもなぁ」
2年先輩と神奈の話を聞いていた大輔は育成が前途多難であることを感じずにいられなかった。
神奈は自分の身を守るために先輩たちをたらし込もうとしているのだ。
もしここで2年が『今日は勘弁してやれ』と言われれば1年の大輔に打つ手はなくなる。
こんな短期間で男子柔道部の力関係を把握し、自分に興味があって使える先輩を見つけ出す。
あまりにしたたかな女子だった。