少年院で苦しむ女子たちの話


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 なぜこんなに冷静なんだろうかと利彦は自分に問いかける。
 数日前ならスカートが風で捲れて下着がちらりと見えただけで2人とも大騒ぎした。
 見た見ていないと言い争いになったことも実際にあった。
 だが、今は委員長の真っ白な背中や命令に反して閉じられた生足を見ても何も感じない。尻が丸見えなのにいやらしい考えすらまるで起きない。
 それはまるで委員長の裸を見ることが当たり前のようにすら思える。

 むき出しのお尻に軽く触れると、委員長の体がピクリと震えた。
「委員長。今ならまだ間に合うから帰ろう」
 そう。今ならまだ裸を見られてお尻を触られたぐらいだった。
 恥ずかしい思いはしたが、まだ笑い飛ばせる。
 利彦としては最後の助け舟を出したつもりだったが、返事は冷淡なものだった。
「身体検査でも何でもいいから早くしなさいよ!」
 声がうわずっている。体も膠着させて足も完全に閉じられる。
 どう見ても本心ではないのは明らかだった。

 そんな様子を見た女性職員が呆れながら口を開く。

「利彦くん。わかっていると思うけど今の彼女は少年院に入ったなりの生徒の役であなたは職員の役なのよ。そんな態度じゃ駄目。この子のことは6番と呼びなさい」

 人を番号で呼ぶことは絶対的な上下関係がここにあることを教えこむことに他ならない。
 利彦はもう後戻りが出来ない段階に来てしまったことを悟った。
 ここから先は委員長を同級生ではなく『物』として扱わなくてはならない。
 
「わかりました。6番。足を開け」
 利彦がたどたどしく指示を出すと委員長の体がピクリと震え、両股の間が僅かに開いた。
 おそらく委員長はもっと大きく開いたつもりだったのだろうがやはり女性の本能が邪魔をしているようだ。
「はぁ。これじゃ埒が明かないわね。利彦くん。次はこれ」
「……わかりました」
 これの使い方はお姉さんでよくわかっている。
 お尻叩きのパドルを持った利彦は無言のまま大きく振りかぶる。
 利彦がパドルで右側の尻を引っぱたくと肉が叩かれた音が部屋に響く。

 委員長の体がバネのように跳ねる。
 なにがあったのか理解できないようだった。
「ヒィッ! 痛っ。え?なに?ちょっと何しているの、やめてよ!」
 委員長は経験したことがない痛みと未知の感覚に恐怖しながら許しを請う。
 しかし、それも遅すぎとばかりに利彦が言う
「6番。許可なく発言することは禁止だ」
 今度は左側の尻肉を叩かれる。
 容赦ない力が篭った躾をする利彦。彼女には信じられなかった。
 彼は男子の中でも女子に優しく暴力を振るうなんて考えられないからだ。
「委員長の覚悟はよくわかったよ。立派な生徒になれるように俺も頑張るから」
「え?なんの話? 私そんなつもりじゃ」
 困惑の顔。彼女はようやく利彦との間に考えのズレがあるのをわかった。

 そんな思いも彼には届くことなくパンパンと連続で叩かれる。
 そのたびに委員長は「ひぃっ」と悲痛な声を上げ、尻は餅のように凹みながら赤みを増していく。

 それでも足は開かない。先程の命令に反したままだった。
 腕が疲れてきた利彦はお姉さんの時に思いついたことを試してみることにした。
 こんなふうに機械的に叩いても慣れてしまう。一発で決めるためにはお尻の中心から下の部分。
「あぅ!」
 足を閉じていても隠しきれない女の膨らみ付近を打たれると、あれだけ拒んできた委員長の足がすっと大きく開いた。
 その開き方は先程やらされた時よりも遥かに幅が大きい。
「ふう…」
 灰色の肛門や半開きの薄ピンクの割れ目がモロ見えになったのを確認した利彦はようやく叩くのを止めた。

「女の急所を狙うとはなかなかやるわね。もういいわよ」
 女性職員は満足気に利彦を下がらせた。
「はあはあ」
 利彦の息は荒い。逆に委員長は息も絶え絶えで涙目になっている。
 今回の躾の厳しさを物語った。
「はい。6番。お礼は?」
「ご、ご指導ありがとうございました…」
 尻を叩かれてお礼を言うなんて普通じゃありえない。
 当然のごとく、本心からは遠い悔しそうな声。
 それでも職員は満足したのか笑顔を見せる。

「女子というのは不思議なもので一度身の程を知ると次からは素直に足を開くようになるんだよね。心が拒絶しても体は痛みや恥ずかしさを覚えているんだろうねぇ」
「そんなもんでしょうか」
「女の心身なんてそんなものよ。6番もそう思うでしょ」

 委員長は体を震わせながら言う

「う、嘘よ。そんなことない」  
「嘘ねえ。なら今から証拠を見せるから利彦くんも見ていなさい」
 と、いいつつ女性職員はペンライトを片手で持ち、委員長の足の間に座る。
 手なれた手付きで割れ目に触れると、委員長が焦ったような声を出した。
「あっ、だ、駄目。今は…やらないで……」
「ふふ。気持ちはわかるわ。でもダーメ。きちんと彼に今の状態を見てもらいなさい」
 女性職員の指が委員長の女をこれ以上ないほど大きく開くと濃いピンク色の肉が剥き出しになった。

「え?」
 利彦が驚きの声を出す。
 その部分ははっきりと濡れていた。それはまるで光っているように見える。
 あの委員長が指導行為に性的興奮を覚えていたなんて信じられなかった。
 確かに委員長がここの生徒としてやっていけるように思いで必死に尻を打った。
 だが、それは教育の一貫でしか無く、決して邪な欲求を満たすもこじゃない。

「いっ、いやぁ……見ないで」
 濡れてしまった理由は本人も判らないのか、委員長の口からはこれまで聞いたこともない悲しそうな声が漏れるが現実は変わらない。
 無残にも開かれた部分からはぷーんと独特に匂いが漂う。
 そう。これは女の香り。

「利彦くん。これが女という生き物よ。どんなにイキがっても体が先に屈してしまう。体が折れれば当然心も折れる。数日も同じことをすればどんな命名も聞く素直な女囚になるわよ」
「女囚?」
「あら。ごめんなさい。ここでは生徒だったわね」

 邪悪な笑みを浮かべる女性職員。
 本当にこの女性は何者なんだろうと利彦は思った。
 明らかに他の職員とは違う。教育者というより刑務所の看守のように見える。
 
 それを裏付けるかのように女性職員は拘束用と思われる青い縄を手に持つ。
 そして委員長の両腕を背中に回して動けないように縄を巻いていく。
「な、なにをするの」
 なんの断りもなく両腕を後ろで縛られた委員長は当然のごとく戸惑いの声を出した。
「暴れられたら困るので予防処置ってやつよ。我慢してねー」
 と言いながら女性職員は縄を数回胸元に通す
「わたし暴れたりしません。今だってきちんと言うことを聞いて……あっ」
 何処か艶っぽい声を出したと思ったら委員長の首がガクリと落ちるように俯く。
 女性職員が肩や腕を固定するために乳房の上下に通された縄をぎゅっと締めたせいのようだ。
「ふふ。どう? 囚人になったって気分でしょう」
 女性職員は縄を引っ張り委員長を立たせた。
 腕は後ろで縛られている。当然恥ずかしくても隠すことは出来ない。
 可愛い乳房は無残にも上下に縄が食いこんでおり、その二つのふくらみは先程よりも大きく見えた。
「……くっ」
 初めての拘束に相当堪えたのか委員長は俯き、ただ体を震わるだけだった。

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 抵抗が無くなったことに満足した女性職員は再び委員長の背中を押さえつけ机に密着させる。
 先ほどとは違い、委員長はなんの抵抗もなく腰を曲げ、言われる前に足を大きく開いた。

 あまりの扱いを見て利彦はふと疑問を口にする。

「いつもこんなことやっているのですか?」
「まさか。大抵は全裸身体検査をやれば身の程をしるのでここまでやる必要がないわ。ただし罪の意識を感じず自分は悪くないと思っている子にはやる場合があるわね」
 罪の意識がない子と聞いて利彦の頭にはもう1人の人物の姿が過ぎった。
「ってことはあのお姉さんも?」
「あの子は特別。毎朝の尻叩きやトイレ監視とか少し緩めただけねで反抗心を見せる問題児だったからねぇ。結局ずっとやり続けるはめになってしまったのよ。あんなに長く独房生活だった生徒なんてあの子ぐらいだわ」

 利彦は生唾を飲み込む。確かにあのお姉さんは冤罪にも関わらず、すぐ裸を見せてくれたしオシッコをしているところも見せてくれた。
 動物園の檻のように24時間見られる生活を完全に受け入れていた。
 しかしそれは本来必要がない厳しい躾の結果に過ぎない。

「さてと。あとはトイレのルールを教えれば初日の作業は終わりね」
 女性職員の話を聞いて利彦はハッと現実に戻された。
 そう。入れられるのはトイレの自由もない独房だった。独房が普通の牢でないのは指導書を読んで知っている。
 朝には全裸検査や尻叩きもあり、人と合う場合は常に土下座を要求される。
 特に厳しいのはトイレの扱いであり、無断ですることすら許されない。
(でもあのプライドが高い委員長がオシッコするところを人に見せて、あまつさえ尿で濡れた股間をティッシュで拭いてくれるように頼むのだろうか)
 普段の委員長の性格をしっている利彦としては想像も付かない姿だった。

 そんな疑問も女性職員は予想していたのか、含みのある表情をしながら液体が入ったイチジクの実のようなものを机から取り出す。

「それは……」
 利彦も見覚えはあった。そう、これは。
「利彦くんも昨日知ったと思うけど独房の生徒は下の世話も全部人任せにする義務があるのよね。そのことを教えるにはこれが最適なのよ。意味はわかるわね」
「……まず最初に人前で漏らす経験をさせることですか」
「そういうこと。我慢していても無駄とわかれば次からは許可を求めるようになるわ。まぁ独房関係なくここにいる生徒は便秘に悩まされることが多いので、どのみち浣腸には慣れないといけないんだけどね」

 そういいながら女性職員は委員長の小さな肛門に浣腸を突きたてる。
 そしてなんの躊躇いもなく容器を押しつぶすと薬腋が中へと消えた。
「冷たい!え? な、なに。嘘!」
 いくら意識が朦朧としていたとは言え、いきなり直腸に液体を入れられてはたまらない。
 委員長はハッと頭を上げ後ろを振り向く。
 そこには新しい浣腸を手に取る女性職員の姿があった。
「今から一生忘れられない体験をさせてあげる」
 女性職員は浣腸をもう1本突き刺す。
「だ、駄目。止めて!!」
 委員長は尻を振り拒絶の意思を示しそうとしたが液体はあっという間に体の中に消えていく。
「ああっ、嫌。そんな……」
「これでOK。ほら、あなたたち連れて行きなさい。わかっていると思うけど心の底から頼むまではトイレに行かせたら駄目よ」
 女性職員は座りながら裸を眺めていた男性職員2人に指示を出す。

「はいはい。わかっていますよ」
 男性職員は委員長を強引に立たせて生まれたままの恰好で連れ出そうとする。
 既に浣腸の効果が出ているのか、委員長は歩こうとしても力が入らず、よろよろとしていた。
「おい。なにをしている。立ち止まるな」
 開けられた扉の前で歩みが止まった。
 脂汗がにじみ出る背中と真っ赤なお尻を見せながら立ち尽くしている。
 後ろで縛られた腕を震わせて、なにを訴えているようだった
「い、いや」
 どうやら全裸のまま廊下に出ることに抵抗感があるようだ。
 日が落ちるには、まだまだ時間があった。当然に廊下は明るく、人が歩いている気配すらある。
 どう考えても女の子が全裸で出るような場所ではない。当たり前の反応だった。

「いいからこい!」
 男性職員が苛つきながら委員長を廊下に連れ出すと女性職員がボソリという。
「あら?君は行かないの? せっかくの彼女の晴れ舞台を見てあげればいいのに」
 利彦は静かに首を横にふった。
 これから起こる委員長の試練を考えると、とても行く気にはならなかった。

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