授業も終わり、静まり返った放課後の職員室に男性教師の怒鳴り声が響いた。
「なぜ今日の体育を休んだんだ」
ガタイのいい体育教師が佳子に向かって喚く。
自分の授業をすっぽかされて、相当頭にきているようだ。
「体操服がなくなっていたので休みました」
体育教師と同じぐらいムスッとし、不機嫌そうな佳子が棒読み口調で答える。
「忘れた生徒は制服のまま出るのが決まりだろ」
体操服を忘れた生徒は制服のまま体育をやり、恥ずかしい思いをさせる。
この罰は男子だけではなく、女子に対しても行われている体育教師お得意の羞恥罰だった。
「私は体操服を忘れてなんていません。だから罰を受ける理由もありません」
佳子は自分の主張を堂々と述べた。
もし、本当に体操服を忘れたなら彼女は学校が決めたルールにのっとり、制服のまま体育をやり、パンツを晒すことも納得したかもしれない。
だが、今回はあまりに状況が違う。
何者かによって、体操服は隠された。
そして、スカートのまま体育をやれば、晒すものはパンツではない現実。
だからこそ、こんないわれのない罰を受けるわけにはいかなかった。
「忘れていないというならなぜ体操服が無くなったんだ。誰かが隠したというのか」
「……」
佳子が言葉に詰まる。
いったい誰が何の目的で体操服を隠したのか。
それは考えるまでもない話だった。しかしそれをここで言うわけにもいけない。
なぜなら、証拠が全くなかったからだ。
「そもそもお前はヌードモデルをやっているんだろ。今更下着を見られるのが嫌とかおかしいだろ」
どこか厭らしさを感じさせる表情をしながら、体育教師は視線を佳子の顔から胸元へと下げ、マジマジと眺めだした。
「くっ」
無表情を決めていた佳子の顔に羞恥の色が浮かぶ
体育教師の視線は彼女の胸にある乳首の位置を確実に取らえていたからだ。
それはまるで彼女がノーブラノーパンであることを見抜いているような体育教師の視線だった。
(下着をつけていないことを知っている?)
確かに今日一日ノーブラで過ごしたせいで乳首が擦れ固くなっているのは否定できない。
よくよく目を凝らせば、乳首が制服から浮き出ているのがわかるかも知れない。
しかしそれは知らなくては気が付かない程度でしか無いはず。
なぜ体育教師は乳首が浮き出ていることに気がついたのか。
「ふん。まあいい。今回は許してやる。でも次やったら今度こそスカートのまま体育に出てもらうぞ。分かったな」
めんどくさくなったのか体育教師は早くどっかにいけと言わんばかりか手を振る。
「わかりました。失礼します」
聞きたいことをぐっと飲み込んだ佳子は一礼し、職員室を出た。
(これも白鳥は仕業としたら本当に何を考えているのよ)
未だに佳子は白鳥の意図をつかみかねていた。
自分に恥ずかしい思いをさせる。
それはわざわざヌードモデルに選んだことを考えても明らかだった。
しかし、その目的はもう達成されているはず。
白鳥の思惑通り、彼女は学校公認のヌードモデルとなり、もう何人もの美術部員の前で肌を晒しているからだ。
自分の体を知る生徒は中等部も含めてすでに20人は超えているだろう。
これ以上なにをさせたいというのか。
険しい表情をしながら佳子は歩き始める。
次の目的である美術室へと向うためだ。
むろん、行きたくはなかった。しかし部活時間に呼び出されれば行かざる得ない。
ヌードモデルの義務に縛られている以上、拒否は許されなかった。
美術室前
佳子はまるで抗議の意思を示すかのように乱暴に美術室の扉を開ける。
「え?」
思わず佳子が驚きの声を出す。部室の中には意外な人物がいたからだ。
「よう。遅かったな。なかなか来ないからサボったのかと思ったぜ」
佳子にとってはクラスメイトに当たる副部長の船木は含みを帯びた表情をしながら手をふった。
「なんであんたがここにいるの」
白鳥ではなく副部長がいたことに佳子は驚きを隠せないでいた。
目の前にいるのは、ただのクラスメートである男子。
確かに数週間前までは、なんの蟠りもない普通のクラスメートでしかなかった。
しかし、今は違う。
目の前の男子は白鳥に次ぐ権力を持つ美術部副部長。
その気になれば、ヌードモデルの佳子に対して今すぐ全裸になれと命じる権限すら待つ。警戒するなというほうが無理だった。
「そんな怖い顔するなよ。俺は部長とは違ってお前に恨みなんてないからさ」
警戒する佳子とは裏腹に笑い顔を見せながら副部長は語る。
「私の裸を何度も見たくせに何を今更」
美術部も一枚岩ではないことを佳子は文字通りその肌で感じ取っていた。
学生を脱がす白鳥の方針に不満を持ち、同情してくれる部員は少なからずいる。
しかし、この副部長は違う。裸の佳子を見る視線は明らかに男の目。同情心なんか欠片もない性的なものだった。
「おいおい、そのことで恨まれても困るぞ。お前はヌードモデルで裸を見せるのが役目。そして俺は美術部員でヌードモデルの裸を書くのがオシゴト。当然の関係なんだからさ」
「……話にならないわ。で、用事ってなんなの。白鳥はどうしたのよ」
「部長は少し遅れるから先に初めていろってさ」
そう言いながら副部長は準備室の鍵を開ける。
「始めるってなにを」
副部長はその問に答えることなく、準備室へと消えていく。
佳子も急いで後を追った。
「ちょっと待ってろ」
副部長は机の上に置かれたパソコンの電源を入れた。
ぶーんと起動音とともにOSが立ち上がり、液晶ディスプレイに明かりが灯る。
副部長の後ろからディスプレイを見ていた佳子は不愉快げに眉をひそめた。
ディスプレイには顔が写っていない無修正の女性の全裸体が壁紙としてあらわれたからだ。
裸の画像を壁紙する男は多いと聞くが、こんな学校のパソコンでやるなんて馬鹿ではないのかと思った。
そもそも、女子部員はなぜこんなことを許しているのか。
「へへ、この壁紙いいだろ。部長が貼ったんだぜ」
「白鳥が?」
嫌な予感がした。
佳子はもう一度壁紙に使われている女の裸を見る。
画像は全裸の女性が立っているところを前からアップで映されたものだった。
程よい大きさの乳房も濃い陰毛も全て丸出しである。
局部にモザイクがないところを見ても、ネットで拾ったポルノ画像だろうと思った。いや、思い込もうとしていた。
彼女は顔から冷や汗が流れ落ちるのを感じた。
まさかと思った。だが、この胸の形、陰毛の生え方は疑う余地はなかった。
「それ、男子だけではなくて女子にも好評なんだよね。佳子よかったわねー」
突然、扉の方から声がした。
佳子が振り向くと、そこにはニヤついた白鳥部長がいた
「白鳥、これは何のつもりなの」
佳子が白鳥につめよる。
いくら裸を見られる立場とは言え、自分の知らないところで勝手に裸の写真が使われ、さらし者になっている状態は我慢ならなかった。
「あれだけ裸を見られておいて今更気にしないでしょう」
「するわよ。何考えているのよ!」
「何を考えているんだろうねー」
白鳥は両手を広げながら小馬鹿にしたような冷笑を口もとに浮かべる。
「あなたって人は」
佳子が白鳥に詰め寄ろうとすると副部長が二人の間に割って入る。
「おいおい、喧嘩している場合じゃないだろ。時間もないから早く始めようぜ」
「何をする気?」
確かに、このまま言い争っても埒が明かない。
早く用事とやらを終わらせようと思った佳子が質問する。
「そうね。じゃそこのベッドに横になって」
白鳥はそういいながら保健室で見たような簡易ベットを指差す。
「……」
嫌と言ってもどうせまた揉めるだけ。佳子は素直に制服姿のままベットで仰向けになる。
「何をするかというとね。朝も言った通りパイパンにするのよ」
「??」
「本当は一度目のヌードモデルが終わったらやる決まりになっているんだけど、あまりに立派なので下級生にも見せようと言う話になって今まで遅れたの。ごめんねー」
「俺はすぐ剃れと言ったんだけどな。やはりヌードモデルに豪毛は似合わんし」
「け……」
佳子は自分の声が裏返りそうになっていることが判かった。
「パイパンってまさか」
佳子が思わず起き上がる。もう答えは分かっていた。
それでも聞かざるえなかった。
「そこの毛をそってツルツルにすることよ」
「!!」
驚きのあまり力が抜け、感覚を失ったように再びベッドに横たわる。
「なんて顔をしているのよ。毛の処理はヌードモデルにとって当たり前じゃない。いずれこうなることはわかっていたんでしょう」
そう。わかっていた。だからこそ佳子は毛の処理をしなかったのだ。
自分はヌードモデルをやる気がないことを示す、ささやかな抵抗。
白鳥の手が佳子のスカートの裾を掴む。
「まぁこれはヌードモデルの生徒全員に行われる儀式みたいなものだから諦めなさい」
と言ってスカートを腰の上までめくり上げた
「くっ」
上は制服を着ているのに下はモロ出し。
女にとって、もっとも隠さべきところだけがむき出しにされる。
それはある意味全裸よりみっともない格好だった。
「部長、やはり僕がやりましょうか。大変そうだし」
佳子の広範囲に広がる陰毛をマジマジと眺めた副部長が言う。
「ちょ、ちょっと。男にやらせる気」
佳子の顔に恐怖の色が浮かぶ。
男子が毛を剃る。それはすなわち佳子の女と言える部分に男が触れるということ。
とても納得できる話ではなかった。
「ふふ、心配しなくてもいいわよ。彼は全てを見てもらうために呼んだだけ。それに……」
白鳥の指が佳子の陰毛をかき分け、割れ目に触れる。
「あっ……」
すると彼女の体がピクリと動く。
「処理中のモデルの裸体に触れていいのは部長である私だけだから」
白鳥は佳子の大陰唇をこじ開け、中に2本の指を入れた。
そして、内にあるヒダ状の肉びら、小陰唇に触れる。
「な、なにを」
女の急所とも言える部分に指を入れられた佳子が珍しく怯えたような声を出す。
「ふふ、わかっているくせに」
白鳥の指が小さな花びらのような小陰唇の扉を開く。くちゃと粘りっけがある音がした気がした。
「いい加減にして。早くその指を抜きなさ……ひいゃ」
恥ずかしさを誤魔化すかのように声を張り上げる佳子だったが、この声は途中で途切れた。
副部長が佳子の濃い陰毛を目掛けて液体を掛けたからのだ。
その液は冷やしてあったのかとても冷たく、刺さるような氷水の液体はあっという間に佳子の下半身を濡らした。
「ただの液体ムースだから心配しなくてもいいわ。それより佳子。もうちょっと足を開いて。なんか表面ばかり濡れて中に上手く入らなかったからさ」
自身の濡れた手を見せながら白鳥が言う。
佳子は一瞬信じられないような驚きの顔を見せる
白鳥がなにをしようとしているのか。その狙いがすぐに分かったからだ。
彼女は唇を噛み、憎き相手をじっと睨んだ。
「拒否か。しょーがないわね。副部長、佳子の足を持ってて」
そんな態度も計算のうちなのか、白鳥がやや棒読み口調でそういった。
「え?触ってもいいのですか。俺が裸のモデルに触ると違反では」
同じくわざとらしく喋る副部長。
「身体ではないから構わないでしょう。でも足首から上は触ったら駄目よ」
最初から決められていたと思われる方針が決まる。
副部長が佳子の足を持とうと手を伸ばす。
しかし、その手はなにも掴むことなく通り過ぎた。
目的物を見失った副部長はアレって表情をしながら佳子のほうをみる。
「はは。またすごい格好で」
副部長が笑う。
佳子は自分の意志で両膝を立てていた。
もちろん彼女も下着をつけずに足を立てればどんな格好になるのかは100も承知だった。
それでも、あのまま男に足を持たれて、力ずくで大股開きをされるのだけは我慢ならなかった。
「ようやく素直になってきたわね。そのまま足を開きなさい」
白鳥が面白そうに言うと佳子は僅かに躊躇いの表情をみせたあと、ゆっくりと足を開き、まるで子供のおむつを取り替えるようなポーズを取った
すると大きな開脚によって割れ目は中が覗くまで開かれる。
「おーすげー」
副部長が興奮した声を出す
佳子の桜色に覆われた膣の内部が剥き出しになった。
「ああ……」
佳子の口から自然と悲しみを帯びた声が出た。
「副部長おめでとう。あなたが佳子のあそこの中を初めて見た男よ。まぁ正確には初めて直接見た男子生徒なんだけどそんなことどうでもいいよね」
白鳥は佳子の悔しそうな顔を眺めながら、机の上に置かれていた小さな物を掴む。
「ひぃ」
佳子が慄えあがる。白鳥の手にはカミソリが握られていたからだ。
「なぜ今日の体育を休んだんだ」
ガタイのいい体育教師が佳子に向かって喚く。
自分の授業をすっぽかされて、相当頭にきているようだ。
「体操服がなくなっていたので休みました」
体育教師と同じぐらいムスッとし、不機嫌そうな佳子が棒読み口調で答える。
「忘れた生徒は制服のまま出るのが決まりだろ」
体操服を忘れた生徒は制服のまま体育をやり、恥ずかしい思いをさせる。
この罰は男子だけではなく、女子に対しても行われている体育教師お得意の羞恥罰だった。
「私は体操服を忘れてなんていません。だから罰を受ける理由もありません」
佳子は自分の主張を堂々と述べた。
もし、本当に体操服を忘れたなら彼女は学校が決めたルールにのっとり、制服のまま体育をやり、パンツを晒すことも納得したかもしれない。
だが、今回はあまりに状況が違う。
何者かによって、体操服は隠された。
そして、スカートのまま体育をやれば、晒すものはパンツではない現実。
だからこそ、こんないわれのない罰を受けるわけにはいかなかった。
「忘れていないというならなぜ体操服が無くなったんだ。誰かが隠したというのか」
「……」
佳子が言葉に詰まる。
いったい誰が何の目的で体操服を隠したのか。
それは考えるまでもない話だった。しかしそれをここで言うわけにもいけない。
なぜなら、証拠が全くなかったからだ。
「そもそもお前はヌードモデルをやっているんだろ。今更下着を見られるのが嫌とかおかしいだろ」
どこか厭らしさを感じさせる表情をしながら、体育教師は視線を佳子の顔から胸元へと下げ、マジマジと眺めだした。
「くっ」
無表情を決めていた佳子の顔に羞恥の色が浮かぶ
体育教師の視線は彼女の胸にある乳首の位置を確実に取らえていたからだ。
それはまるで彼女がノーブラノーパンであることを見抜いているような体育教師の視線だった。
(下着をつけていないことを知っている?)
確かに今日一日ノーブラで過ごしたせいで乳首が擦れ固くなっているのは否定できない。
よくよく目を凝らせば、乳首が制服から浮き出ているのがわかるかも知れない。
しかしそれは知らなくては気が付かない程度でしか無いはず。
なぜ体育教師は乳首が浮き出ていることに気がついたのか。
「ふん。まあいい。今回は許してやる。でも次やったら今度こそスカートのまま体育に出てもらうぞ。分かったな」
めんどくさくなったのか体育教師は早くどっかにいけと言わんばかりか手を振る。
「わかりました。失礼します」
聞きたいことをぐっと飲み込んだ佳子は一礼し、職員室を出た。
(これも白鳥は仕業としたら本当に何を考えているのよ)
未だに佳子は白鳥の意図をつかみかねていた。
自分に恥ずかしい思いをさせる。
それはわざわざヌードモデルに選んだことを考えても明らかだった。
しかし、その目的はもう達成されているはず。
白鳥の思惑通り、彼女は学校公認のヌードモデルとなり、もう何人もの美術部員の前で肌を晒しているからだ。
自分の体を知る生徒は中等部も含めてすでに20人は超えているだろう。
これ以上なにをさせたいというのか。
険しい表情をしながら佳子は歩き始める。
次の目的である美術室へと向うためだ。
むろん、行きたくはなかった。しかし部活時間に呼び出されれば行かざる得ない。
ヌードモデルの義務に縛られている以上、拒否は許されなかった。
美術室前
佳子はまるで抗議の意思を示すかのように乱暴に美術室の扉を開ける。
「え?」
思わず佳子が驚きの声を出す。部室の中には意外な人物がいたからだ。
「よう。遅かったな。なかなか来ないからサボったのかと思ったぜ」
佳子にとってはクラスメイトに当たる副部長の船木は含みを帯びた表情をしながら手をふった。
「なんであんたがここにいるの」
白鳥ではなく副部長がいたことに佳子は驚きを隠せないでいた。
目の前にいるのは、ただのクラスメートである男子。
確かに数週間前までは、なんの蟠りもない普通のクラスメートでしかなかった。
しかし、今は違う。
目の前の男子は白鳥に次ぐ権力を持つ美術部副部長。
その気になれば、ヌードモデルの佳子に対して今すぐ全裸になれと命じる権限すら待つ。警戒するなというほうが無理だった。
「そんな怖い顔するなよ。俺は部長とは違ってお前に恨みなんてないからさ」
警戒する佳子とは裏腹に笑い顔を見せながら副部長は語る。
「私の裸を何度も見たくせに何を今更」
美術部も一枚岩ではないことを佳子は文字通りその肌で感じ取っていた。
学生を脱がす白鳥の方針に不満を持ち、同情してくれる部員は少なからずいる。
しかし、この副部長は違う。裸の佳子を見る視線は明らかに男の目。同情心なんか欠片もない性的なものだった。
「おいおい、そのことで恨まれても困るぞ。お前はヌードモデルで裸を見せるのが役目。そして俺は美術部員でヌードモデルの裸を書くのがオシゴト。当然の関係なんだからさ」
「……話にならないわ。で、用事ってなんなの。白鳥はどうしたのよ」
「部長は少し遅れるから先に初めていろってさ」
そう言いながら副部長は準備室の鍵を開ける。
「始めるってなにを」
副部長はその問に答えることなく、準備室へと消えていく。
佳子も急いで後を追った。
「ちょっと待ってろ」
副部長は机の上に置かれたパソコンの電源を入れた。
ぶーんと起動音とともにOSが立ち上がり、液晶ディスプレイに明かりが灯る。
副部長の後ろからディスプレイを見ていた佳子は不愉快げに眉をひそめた。
ディスプレイには顔が写っていない無修正の女性の全裸体が壁紙としてあらわれたからだ。
裸の画像を壁紙する男は多いと聞くが、こんな学校のパソコンでやるなんて馬鹿ではないのかと思った。
そもそも、女子部員はなぜこんなことを許しているのか。
「へへ、この壁紙いいだろ。部長が貼ったんだぜ」
「白鳥が?」
嫌な予感がした。
佳子はもう一度壁紙に使われている女の裸を見る。
画像は全裸の女性が立っているところを前からアップで映されたものだった。
程よい大きさの乳房も濃い陰毛も全て丸出しである。
局部にモザイクがないところを見ても、ネットで拾ったポルノ画像だろうと思った。いや、思い込もうとしていた。
彼女は顔から冷や汗が流れ落ちるのを感じた。
まさかと思った。だが、この胸の形、陰毛の生え方は疑う余地はなかった。
「それ、男子だけではなくて女子にも好評なんだよね。佳子よかったわねー」
突然、扉の方から声がした。
佳子が振り向くと、そこにはニヤついた白鳥部長がいた
「白鳥、これは何のつもりなの」
佳子が白鳥につめよる。
いくら裸を見られる立場とは言え、自分の知らないところで勝手に裸の写真が使われ、さらし者になっている状態は我慢ならなかった。
「あれだけ裸を見られておいて今更気にしないでしょう」
「するわよ。何考えているのよ!」
「何を考えているんだろうねー」
白鳥は両手を広げながら小馬鹿にしたような冷笑を口もとに浮かべる。
「あなたって人は」
佳子が白鳥に詰め寄ろうとすると副部長が二人の間に割って入る。
「おいおい、喧嘩している場合じゃないだろ。時間もないから早く始めようぜ」
「何をする気?」
確かに、このまま言い争っても埒が明かない。
早く用事とやらを終わらせようと思った佳子が質問する。
「そうね。じゃそこのベッドに横になって」
白鳥はそういいながら保健室で見たような簡易ベットを指差す。
「……」
嫌と言ってもどうせまた揉めるだけ。佳子は素直に制服姿のままベットで仰向けになる。
「何をするかというとね。朝も言った通りパイパンにするのよ」
「??」
「本当は一度目のヌードモデルが終わったらやる決まりになっているんだけど、あまりに立派なので下級生にも見せようと言う話になって今まで遅れたの。ごめんねー」
「俺はすぐ剃れと言ったんだけどな。やはりヌードモデルに豪毛は似合わんし」
「け……」
佳子は自分の声が裏返りそうになっていることが判かった。
「パイパンってまさか」
佳子が思わず起き上がる。もう答えは分かっていた。
それでも聞かざるえなかった。
「そこの毛をそってツルツルにすることよ」
「!!」
驚きのあまり力が抜け、感覚を失ったように再びベッドに横たわる。
「なんて顔をしているのよ。毛の処理はヌードモデルにとって当たり前じゃない。いずれこうなることはわかっていたんでしょう」
そう。わかっていた。だからこそ佳子は毛の処理をしなかったのだ。
自分はヌードモデルをやる気がないことを示す、ささやかな抵抗。
白鳥の手が佳子のスカートの裾を掴む。
「まぁこれはヌードモデルの生徒全員に行われる儀式みたいなものだから諦めなさい」
と言ってスカートを腰の上までめくり上げた
「くっ」
上は制服を着ているのに下はモロ出し。
女にとって、もっとも隠さべきところだけがむき出しにされる。
それはある意味全裸よりみっともない格好だった。
「部長、やはり僕がやりましょうか。大変そうだし」
佳子の広範囲に広がる陰毛をマジマジと眺めた副部長が言う。
「ちょ、ちょっと。男にやらせる気」
佳子の顔に恐怖の色が浮かぶ。
男子が毛を剃る。それはすなわち佳子の女と言える部分に男が触れるということ。
とても納得できる話ではなかった。
「ふふ、心配しなくてもいいわよ。彼は全てを見てもらうために呼んだだけ。それに……」
白鳥の指が佳子の陰毛をかき分け、割れ目に触れる。
「あっ……」
すると彼女の体がピクリと動く。
「処理中のモデルの裸体に触れていいのは部長である私だけだから」
白鳥は佳子の大陰唇をこじ開け、中に2本の指を入れた。
そして、内にあるヒダ状の肉びら、小陰唇に触れる。
「な、なにを」
女の急所とも言える部分に指を入れられた佳子が珍しく怯えたような声を出す。
「ふふ、わかっているくせに」
白鳥の指が小さな花びらのような小陰唇の扉を開く。くちゃと粘りっけがある音がした気がした。
「いい加減にして。早くその指を抜きなさ……ひいゃ」
恥ずかしさを誤魔化すかのように声を張り上げる佳子だったが、この声は途中で途切れた。
副部長が佳子の濃い陰毛を目掛けて液体を掛けたからのだ。
その液は冷やしてあったのかとても冷たく、刺さるような氷水の液体はあっという間に佳子の下半身を濡らした。
「ただの液体ムースだから心配しなくてもいいわ。それより佳子。もうちょっと足を開いて。なんか表面ばかり濡れて中に上手く入らなかったからさ」
自身の濡れた手を見せながら白鳥が言う。
佳子は一瞬信じられないような驚きの顔を見せる
白鳥がなにをしようとしているのか。その狙いがすぐに分かったからだ。
彼女は唇を噛み、憎き相手をじっと睨んだ。
「拒否か。しょーがないわね。副部長、佳子の足を持ってて」
そんな態度も計算のうちなのか、白鳥がやや棒読み口調でそういった。
「え?触ってもいいのですか。俺が裸のモデルに触ると違反では」
同じくわざとらしく喋る副部長。
「身体ではないから構わないでしょう。でも足首から上は触ったら駄目よ」
最初から決められていたと思われる方針が決まる。
副部長が佳子の足を持とうと手を伸ばす。
しかし、その手はなにも掴むことなく通り過ぎた。
目的物を見失った副部長はアレって表情をしながら佳子のほうをみる。
「はは。またすごい格好で」
副部長が笑う。
佳子は自分の意志で両膝を立てていた。
もちろん彼女も下着をつけずに足を立てればどんな格好になるのかは100も承知だった。
それでも、あのまま男に足を持たれて、力ずくで大股開きをされるのだけは我慢ならなかった。
「ようやく素直になってきたわね。そのまま足を開きなさい」
白鳥が面白そうに言うと佳子は僅かに躊躇いの表情をみせたあと、ゆっくりと足を開き、まるで子供のおむつを取り替えるようなポーズを取った
すると大きな開脚によって割れ目は中が覗くまで開かれる。
「おーすげー」
副部長が興奮した声を出す
佳子の桜色に覆われた膣の内部が剥き出しになった。
「ああ……」
佳子の口から自然と悲しみを帯びた声が出た。
「副部長おめでとう。あなたが佳子のあそこの中を初めて見た男よ。まぁ正確には初めて直接見た男子生徒なんだけどそんなことどうでもいいよね」
白鳥は佳子の悔しそうな顔を眺めながら、机の上に置かれていた小さな物を掴む。
「ひぃ」
佳子が慄えあがる。白鳥の手にはカミソリが握られていたからだ。