入院生活の羞恥

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本編 

 暖かな朝の日差しが病室に差し込む。
 優奈は明るさに引き寄せられるように目を覚ます。
 いつものように手を伸ばし、小柄な体を起こそうとするが、動くのは手だけで体は全く起き上がらない。

 寝ぼけた頭ながら、優奈は自分が置かれている状態を認識する。
 狭い個室。生活感がない真っ白の壁。女の子に似合わない模様一つない真っ白なベット。
 廊下から聞こえる看護婦さんたちの声。

 優奈はひとつ大きなため息を付く。そして、
「あー、もう。いつまでこんな状態なの。あれから一週間よ。お願いだから早く立てるようにして」と、不満気に独り言を呟いた。

 ここは大学病院の個室。
 部屋には彼女が横になっているベットと、金を入れないと見られないテレビがあるだけ。
 いくら独り言を言っても、返事をするものは誰もいない。
 それでも不満を口にせざるおえなかった。

 優奈は、かけられた布団を左手で少しめくり、改めて自分の状態を確認する。
 そこには脱がしやすさだけを追求したとしか思えない、バスローブ風の青いパジャマを着た自分の姿。
 ギブスで固められ動かすことは不可能な左足。
 そして股間からベットの下にある尿入れ袋へと繋がっている忌々しいチューブ。

 優奈は自分の置かれている状況に絶望し、肩を落とす。
 また一つ大きなため息を付く。
 全治六ヶ月。不注意の代償としては、あまりに大きかった。
 家族も医者も助かったのは奇跡だと言う。
 誰もが泣いて無事を喜んでくれた。
 だが、いくら無事と言われても、こんなトイレも自分の力で行けない状態を喜ぶほど、彼女は大人ではなかった。
 何と言ってもまだ高校生に過ぎないのだから。

「中曽大学病院か。県を代表する大病院なんだろうけど出来れば他の病院に行きたかったな……」

 彼女の一番の不満はこの病院のシステムだった。
 ここ中曽大学病院は徹底した合理主義のもとで、最先端の治療と優れた医師を育成する大病院として知られていたからだ。
 他の病院のように患者はお客様と言う考えは一切なく、治療のしやすさと学生や医師の技術向上が最優先。
 当然、患者にとって嫌なことも多い。この簡単に患者を全裸に出来るパジャマの構造もその1つだった。
 
 
 ガタガタという音とともに突然、病室のドアが開く。
 そして50歳になろうかと思われるベテラン看護婦長が入ってくる。

「優奈さん、おはようございます。体を拭きますね」

 看護婦による体抜きは朝の日課の一つだった。
 なにしろ優奈がまともに動かせるのは左手だけ。
 その手も指先に力はなく、何も出来ない。
 こんな状態ではなにをやるにしても、人に頼るしか無かった。

「ええ。お、おねがいします」
 唇を噛み締め、何かに堪えるような表情をしながら優奈は返事をした。

 この言葉を聞いた看護婦はベットのシーツを取り、パジャマ姿の優奈を露わにする。
 思わず不満そうな表情を見せる優奈。
 これから行われることが、嫌でたまらないのが伝わってくるかのような顔つきだった
 看護婦は、そんな優奈の表情をチラッと見てから、バスローブ風パジャマのヒモに手を伸ばす。
 ヒモを持たれた瞬間、優奈の体は強ばり看護婦を避けるように少しだけ後ろに動く。
 それは彼女が無意識のうちに取った、脱ぐのは嫌という拒否の動作。

 看護婦はそんな彼女の抵抗にイラつき、不機嫌な顔を見せながらも、手慣れた手つきでヒモを解き、バスローブ風のパジャマの合わせ部を掴む。
 するとパジャマは大きく乱れ、白く若々しい肌や胸の膨らみが露出する。
 乳首がかろうじて隠れるほどパジャマの前を開けられた優奈は羞恥で顔を赤くしながら、縋るような目で看護婦を見た。
 それはこれ以上は止めてという、無言の眼差し。
 その視線を感じた看護婦は、ニコと謎のほほ笑みを見せる。
 そして彼女のパジャマをなんの遠慮もなく、左右にバッと大きく肌蹴させた。

 たったそれだけの作業で、全裸にさせられる優奈。
 パジャマの下には何一つ付けられていない。シャツはおろかプラやパンツもつけていない。
 高2としては小柄な体、平均よりは小さいと思われる初々しい乳房。
 治療の過程で剃られた子供のようなツルツルな割れ目。
 尿道に差し込まれたチューブまで全てが外気に晒される。

 看護婦は顕になった優奈の白い肌を、上から下までマジマジと見た。
 素直に裸にならなかったお仕置きなのか、その視線はねちっこい。
 女の子が一番隠しておきたい胸と股間は特に念入りに視線を走らす。
 それは、患者の羞恥心を全く考慮しない攻撃的な視線であった。

(くっ)
 身体中に視線を感じ優奈の表情が固まる。
 彼女は、他人の手で全裸にさせられるこの行為を何度やられても慣れなかった。
 女性を裸にするということはもっと一大事な出来事のはず。
 こんな簡単に。しかも毎日の日課のごとく他人に裸を見られていいはずがない。

「えっとタオルは何処に片付けたかな」
 そんな優奈の疑問も虚しく、看護婦は今になって洗浄の準備を始めた。
 患者を全裸にしてからタオルを探す。
 それはそれだけ優奈が裸を晒している時間が長くなることを意味してきた

「フン♪フーン」
 看護婦は優奈の裸体を眺めながら鼻歌交じりにタオルを絞る。

(な、なにこの看護婦。何がそんなに楽しいのよ。こちらは下着すらつけていないのよ)

 そんな心情をしってかしらずか、看護婦は温かい濡れタオルで優奈の顔を拭き始める。
 オデコを拭き、ほっぺを擦り、鼻の穴まで丹念に拭いていった。


 顔拭きが終わり看護婦は次のターゲットである、なだらかな膨らみを描く乳房を見つめた。
 そこにはまるで今から行われる行為に怯えるかのように震えている小さなピンク色の乳首。
 優奈は看護婦の視線が自分の剥き出しの胸に集中しているのを感じ、ごくりと生唾を飲みこむ。

 看護婦の手が柔らかそうな乳房を触る。すると優奈の体がピクンと動いた。
 彼女の初々しい反応を鼻で笑うように看護婦はタオルで乳房廻りを拭きとっていく。

「あぁ……」
 入院前までは他人に触れられたことがない乳房を好き勝手に拭かれ、優奈は思わず切ない声を出す。
 彼女の悔しそうで、どこか切なそうな表情を見て、看護婦は笑みを浮かべながら手に力を入れる。
 脇の下を拭き、面白いように形を変える乳房を、時には強く、時には優しく、強弱を使い分けながら、何度も何度も拭いていった。

 看護婦は最期の仕上げとばかりに強くねじったタオルで乳輪の周りを寒風摩擦のようにこすりだす。
 まるで僅かな垢も残さないと言わんばかりに強くこすられる。
 すると彼女の胸肌がピンク色に染まり、乳首が立ち始めた。

「いやぁ」
 優奈は看護婦に聞こえるか聞こえないかの小さな声を出す。
 しかしこれ以上は何も言わない。自分は迷惑をかけている立場。文句を言える立場ではない。
 その思いが抗議をすることを躊躇わせていた。

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forr / 2014年12月01日
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